天ぷら、から揚げ、焼肉など家族に人気のある料理には、
油を使うものがたくさんあります。
作った料理をおいしく食べてもらえるのは嬉しいですが、
キッチンの掃除を思うと少し憂鬱です。
油汚れの原因は、ずばり”油”です。
調理に使っている油がはねたりして粒子状になって飛び散り、
空気中の埃などとくっついていろいろなところを汚すのです。
油の粒子が飛び散る範囲は予想以上に広く、
油を使っているコンロから2mくらいになります。
小さな油の粒子ならさらに遠くまで広がってしまいます。
この油の粒子の飛散を小さな範囲にとどめるには、
空気中のゴミと一緒に油の粒子を外部に出すことが有効です。
その役割を担っているのが換気扇(レンジフード)で、
かなりの割合で油の粒子を外に出してくれます。
まさに必要不可欠な設備です。
キッチンの換気扇汚れ、フィルター掃除のタイミングとは?
油粒子を強制的に外に出す換気扇ですが、
それ故、通過する油粒子が付着する機会が多くなります。
そのままでは換気扇の羽やダクト内部に
多くの油粒子とゴミが付着して油汚れが溜まることになります。
これを防ぐために多くの場合、
換気扇の空気取り入れ口側に設置したフィルターで汚れを捕らえるようになっています。
ご存知のとおり、フィルターには、
空気は通すけどゴミや油粒子は通れない穴が無数にあけられています。
使用していると捕らえられた油粒子が穴を塞ぎ、空気が流れにくくなっていきます。
こうなると、換気扇が吸い込む空気の量が減り、
空気中に飛散した油粒子は、換気扇に吸い込まれずに
壁や床に付着し室内を汚してしまうことになります。
あと、羽に付着した汚れはモーターの負荷になるので
電気代も余計にかかることになります。
これを防ぐためには、定期的に
フィルターの交換や換気扇内部の清掃が必要になります。
油汚れは時間が経つと固まって落ちにくくなります。
理想的なお掃除頻度は、
- レンジフードまわりなら、週に一度は行いたい、理想は毎日できたらベストですね。
- 分解して掃除するなら、6カ月に一度は行いたい、できれば年4回がベスト。
掃除を楽にするアイテムとして、
使い捨てフィルターを使っている人も多いでしょう。
使い捨てフィルターなら「汚れが目立ってきたら交換」するのが基本です。
汚れたフィルターの使用は、付着した油汚れが換気扇に吸い込まれたりして逆効果。
早め早めの交換を心がけたいものです。
交換の目安は、揚げ物などの頻度が多いところでは月に一度、
その他のところでは3ヵ月に一度です。
こまめな交換は、換気扇自体の汚れを減らして掃除の手間も減らしてくれます。
面倒なキッチン掃除には重曹がおすすめ!
既にお掃除の定番アイテムとなった感のある重曹ですが、ここでも活躍します。
酸性の油汚れには、アルカリ性の重曹は効果的です。
洗剤のような殺菌効果は期待できませんが、
人体に無害で安心して使用できることが評価される理由でしょう。
重曹は、薬局やドラッグストア、通販サイトなどで販売されていますから、
手に入れるのは簡単です。
間違って「食品用」を選ばないように気をつけましょう。
換気扇のような場合ですと、油汚れもしつこいものになります。
ここでは重曹ペーストが活躍します。
ペーストの作り方は、
重曹にぬるま湯を加えながら少しずつ溶かして(こねて)いきます。
重曹7:水3が目安です。
できあがった重曹ペーストを汚れのある部分に塗りつけて30分くらい放置します。
すると汚れが浮き上がってくるので、新聞紙や雑巾でふき取ります。
ハンディタイプのスチームクリーナーで蒸気を吹き付けるのも効果がありますよ。
換気扇を分解して羽やカバーを外せるのなら、
外した部品は重曹を溶かしたお湯につけておく方法もあります。
重曹による清掃が終わったら、水拭きして完了です。
おわりに
油汚れはしつこいですので、「汚れたらすぐに」と「こまめに」が原則です。
換気扇の場合は、フードなど分解しなくても清掃可能な部分は
こまめに掃除するのが結果として使用する洗剤や時間の節約になります。
使いすてフィルターを使うことで分解清掃の負担を減らせます。
また、気温が高い時期のほうが油汚れが軟らかくなって落ちやすいです。
分解掃除は夏場にするほうが楽チンです。