あれ、かぜかな?
でも体がだるくて、関節とか痛いし、熱があるみたい…。
とりあえず、痛みを和らげたいし、
何より熱を下げたいと薬に手が伸びてしまいますよね。
でも、ちょっと待ってください!それってロキソニンではないですか?
頭痛や発熱時、様々な痛みを止めてくれるだけでなく、
生理痛やかぜ、肩こりにいたるまで、大活躍のお馴染の薬。
お医者さんからも処方されたことがあるし、市販薬としても有名なので、
つい安心して使いがちですよね。
ところが、インフルエンザだったら危険なんです。
インフルエンザ脳症を発症したり、重症化させる可能性があるんですよ!
お馴染のものでも、インフルエンザの際には服用してはいけないということで、
「禁忌薬」として指定されているものがあります。
では、その危険性について、少しお伝えさせていただきますね。
インフルエンザ時のロキソニンなど子供の脳炎のリスクを高める解熱剤があります
もともと、ロキソニンの市販薬が使えるのは15歳からなので、
子供は服用できず、処方箋でも成人(15歳以上)ではないと服用できません。
実は安全性が確立されていないので、子供は服用できないんです。
そのため、大人の薬だからと、
半分に割って子供の量にして服用させるなんて、
絶対に控えてくださいね。
ウチの子は他の子に比べて体が大きいからと、
大人の薬でも大丈夫だという判断は危険です。
なぜなら、体が大きいからと言って、
体の機能が大人並みだとは限らないからなんです。
特に、インフルエンザだった場合、誤って服用してしまうと、
インフルエンザ脳症という脳がむくむ病気になる可能性が高くなります。
後遺症が残ったり、死亡例もあって、インフルエンザウイルスに感染したことで、
脳の動きに異常が起こってしまうインフルエンザの合併症です。
意味がわからない言動をする異常行動や、けいれん、意識障害が主な症状で、
頭痛や嘔吐、突然死などを引き起こす場合があります。
比較的に、4歳までの子供に多いのがけいれんの症状で、
5歳以降は、おう吐や頭痛が多いんです。
家にあるからといって、安易に子供に服用させてはいけないのは、
このような事情があるからなのです。
インフルエンザ時のロキソニンのリスクについて大人の場合の考え方
では、15歳未満でなければいいのでは!と安易に考えてはいけないんです。
ネットや薬局で手軽に手に入るし、安全なのではと思いますよね。
実は、インフルエンザだった場合は、解熱剤を自分の判断で飲むのは、
大人でもとっても危ないんです。
というのも、インフルエンザ脳症は、子供に多いんですが、
大人なら起こらないというものではないんです。
毎年、20歳以上でも10%から35%のインフルエンザ脳症の発症例があるんですよ!
特に、高齢者や免疫力の落ちている方が発症しやすいと言われています。
インフルエンザかも…と思ったら、
大人だからといって解熱剤を自分で服用する判断は控えて下さいね。
最後に…。
それなら、熱が出たらすぐにインフルエンザの治療をしてもらえばと思いますよね。
ところが、症状が出てすぐに病院に行っても、体の中にウイルスの量が十分に増えていないと、
検査をしても陽性反応が出ない場合があるんです。
そのため、発熱してから、12時間から48時間の間に病院に行くことがベストだと言われています。
また、未成年がインフルエンザを発症した場合、
薬を服用しているかいないか関係なく異常行動がみられる場合があります。
この異常行動は、精神・神経症状で、睡眠中に現れることもあるので、
インフルエンザとお医者さんから診断されたら、
2日間くらいは睡眠中も気をつけてあげる必要があります。
マンションだったらカギはしっかりかけて、
窓に格子が無い部屋やベランダのない部屋に寝かしたり、
戸建てのお宅なら1階の部屋で休ませるなど、
できる限り工夫をしてあげれば安心ですね。
しっかりとお医者さんや薬剤師といったプロのアドバイスを守って、
できるだけ自分の部屋で隔離されている状態にして安静にして、
インフルエンザを早く治しましょう!