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東京23区の銭湯の数と、入湯料が一律なワケ

2022年10月23日

銭湯

東京23区に銭湯ってどのくらいある?

 

銭湯に行ったら閉まっていた!が我が家は割とよくあります。

久しぶりにおっきいお風呂に行くかあ~と、家族で行ってみたのに
定休日なのを勘違いしていたり、
臨時休業や早じまいで閉まっていたり。

今日はパパと泡のお風呂に入る!なんて盛り上がっていた子供がすねてしまったり…
あったかいお湯につかるつもりだったのに、
結局家のお風呂に入る結果になるとがっかりです。

WEBサイトがない銭湯もいまだにけっこうありますよね。
Googleマップの「現在営業中です」も、いきなりの臨時休業までは把握しておらず、万能ではないです。

区役所のサイトなら何かわかるかも?とチェックしたところ、
我が区には、公式「銭湯」サイトというのがあることがわかりました。

なら、他の区にもあるんだろう…と調べてみたら、あるわ、あるわ。
全区で公式サイトを持っているわけではないのですが、
大半の区がオリジナリティあふれるサイトを運営していました。

--ムービーでお出迎えしてくれたり、

---割とクセが強めの公式キャラクターがいたり、

----え?これが銭湯のサイト?というような、
湯けむり感が一切排除されたゴシックテイストだったり。

思いがけず面白くて…
近隣だけでなく、隣の区の銭湯や、
丸の内、渋谷や銀座にも銭湯あるのかな?と調べて一覧にしてしまいました。

 

ついでに、それぞれの区にいくつ銭湯があるのかも調べてみました。
お住まいの区や、気になるエリアに
公式サイトがあったら、面白いので是非チェックしてみてください。

 

スマートフォンでご覧の方は、地図を→方向(横)にスクロールさせてご覧ください

足立(26)
 公式
銭湯といえば足立
板橋(28)
 公式 
板橋区浴場組合
(23?)
北区役所
一覧なし
葛飾(24)
 公式
かつしか銭湯

荒川
(21)
 公式 
荒川銭湯
江戸川(32)
 公式 
湯らり江戸川

練馬
(20)
 公式 
練馬銭湯公式

豊島
(15?)
豊島区役所
一覧なし

文京
(4)

 公式 
文京浴場組合

台東
(23)
 公式 
台東銭湯
墨田(18)
 一覧あり 
墨田区公式浴場
中野(18?)
中野区役所
一覧なし
新宿(33)
 公式 
新宿銭湯

千代田
(4?)
千代田区役所
一覧リンク切れ中
杉並(19)
 公式 
すぎなみ銭湯
渋谷(11)
 公式 
渋谷区公衆浴場
中央(8)
 公式 
中央浴場組合公式

(4)

 公式 
MINATO BRANCH
BATH HOUSE
江東(20)
 公式 
KOUTOU SENTOU

世田谷
(24)
 公式 
せたがや銭湯ガイド

目黒
(8)
 公式 
湯めぐろ

品川
(22)
 公式 
品川浴場組合

大田
(33)
 公式 
ユニークおおた

 

東京23区の銭湯「区公式」サイト一覧

※23区の一覧の区は50音順です。
※公式サイトがない区は区役所HPのリンクを貼りました。

■足立区

足立区には26軒の銭湯があります。

 公式サイト 銭湯といえば足立
ふるさと納税の返礼品に「足立区の銭湯2時間貸し切り券」が登場したそうです。
友達と銭湯パーティをするもよし、家族だけで貸し切りを楽しむのもいいですね。

■荒川区

荒川区には21軒の銭湯があります。

 公式サイト 荒川銭湯
公式キャラクターのツツジの妖精「ばんばん」と桜の妖精「びばのん」が可愛いです。

■板橋区

板橋区には28軒の銭湯があります。

 公式サイト 板橋区浴場組合
お風呂マナーの注意書きの絵柄が昭和レトロでツボです。

■江戸川区

江戸川区には32軒の銭湯があり、都内で2番目に銭湯が多い区となります。

 公式サイト 湯らり江戸川
公式キャラクター「お湯の富士」は富士山の形をした力士。
どすこい!ならぬ「ゆすこい!」と気合を入れるようですが…実際に口に出してみると「ゆす」って、すごく言いづらい。

■大田区

大田区には33軒の銭湯があります。
都内一銭湯が多い湯の郷ですが、新宿が猛追し、施設数では並んだようです。

 公式サイト ユニークおおた(大田区公式サイト内)
大田区では、約半数の浴場が、枯れた植物の成分に由来する「黒湯」を扱っているそうです。
都内でも、贅沢な成分のお風呂が楽しめそうですね。

■葛飾区

葛飾区には24軒の銭湯があります。

 公式サイト かつしか銭湯
葛飾区の公式サイトで、お散歩コースに銭湯を組み込んだ「おすすめルート」を紹介してくれています。
馬のいる大きな公園は、子供と遠足で行ったことがあります。広くて楽しい場所ですよ♪

■北区

北区には約22~23軒の銭湯があるようです。

 公式サイト 公衆浴場東京北区
公式サイトはないようですが、イメージキャラクターのゆきたんがTwitterでお得情報などつぶやいています!
2019年には27軒ほどあったようですが…減ってしまって現在22~23軒ほどのようです。曖昧な数しかわかりませんでした。

国の登録有形文化財に指定された銭湯が北区にあるそうですよ!行ってみたいです!
(参考:NHK首都圏ナビ

■江東区

江東区には20軒の銭湯があります。

 公式サイト KOUTOU SENTOU
「サウナあり」や「電気風呂あり」といった情報以外に「ひとりで」「モダン」「レトロ」など、独自な絞り込み検索ができて面白い。

■品川区

品川区には22軒の銭湯があります。

 公式サイト 品川浴場組合
仮面ライダーリバイスとのコラボスタンプラリーやってました。
浴場紹介がスタイリッシュでかっこいい~

■渋谷区

渋谷区には11軒の銭湯があります。

渋谷駅から最も近い銭湯はさかえ湯さん。駅徒歩8分で、代官山と渋谷の中間くらいの場所にあります。
(一覧は下のリンクから確認できます)

渋谷区公衆浴場
マップやイベント情報は区役所のサイトにアップされています。

■新宿区

新宿区には約33軒もの銭湯がありました。
大田区に並び、都内の銭湯数NO1です。

 公式サイト 新宿銭湯
公式キャラクターは「ゆげじい」。
某番組の「くもじい」にジャムおじさんの顔が付いたような、NHKのあれやこれに出てきそうな…。
趣味は「町中の会話に口を突っ込むこと」特技は「マイナスイオンを発生させること」。
癒されそうですが、ちょっと話長そうです。

■杉並区

杉並区には19軒の銭湯があります。

 公式サイト すぎなみ銭湯
営業時間外の銭湯での「サークル・グループ活動」を支援する「風呂っとすぎなみ」という取り組みをしています(対象は60歳以上)。
毎回100円で、活動後に入浴もできるみたいですね。素敵。

■墨田区

墨田区には18軒の銭湯がありました。

墨田区公式浴場
銭湯の所在地は、区役所のマップから確認できます。

■世田谷区

世田谷区には24軒の銭湯がありました。

 公式サイト せたがや銭湯ガイド
世田谷区は東京23区内で最も人口が多い区。
老若男女の誰もが銭湯を楽しめるよう、様々な取り組みをしています。

■台東区

台東区には23軒の銭湯があります。

 公式サイト 台東銭湯
東京23区内で最も面積が狭いのが台東区。
小さなエリアに23件の銭湯がぎゅっと詰まっています。
下町の情緒たっぷりで、狭いエリアに固まっているぶん、銭湯巡りにもおすすめですね。

■豊島区

豊島区には約15軒の銭湯が確認できました。もう少しあるかもしれません。

toshima1010.com

公式サイトは工事中のようです。
65歳以上の方なら100円で入湯OK「おたっしゃカード」の情報はこちらにありました。

■中央区

中央区には8軒の銭湯がありました。

 公式サイト 中央浴場組合公式
風情のある屋号とレトロなたたずまいが歴史を感じさせます。

■千代田区

千代田区には約4軒の銭湯が確認できました。

千代田区役所公衆浴場(エクセル・リンク切れ中)

銭湯の壁に、初めてペンキで絵が描かれたのは明治17年、千代田区の銭湯なのだそうです。
都心部は、住宅より商業地のほうが多いですし、
入る住民が減れば銭湯も減っていくのかもしれないですね。

逆に考えると、こんな都心にもまだ銭湯がある!と興味も沸いてしまいます。
機会があれば行ってみたいです。

■中野区

中野区には18軒の銭湯があるようです。

中野区役所・公衆浴場
シニア対象のはつらつ事業(登録制)は、タオルを使った体操やストレッチと入浴がセットになって100円です。
公式サイトが見当たらなかったので、goo地図で検索してみたところ、現在18軒の銭湯が稼働しているようです。

■練馬区

練馬区には20軒の銭湯があります。

 公式サイト 練馬銭湯公式
シンプルイズベストなサイトです。
キレイでおしゃれなサイトは見ていて行きたくなりますが、出先で探すときは、こういうシンプルな浴場一覧がありがたかったりします。

■文京区

文京区には4軒の銭湯があります。
港区とともに、都内で最も銭湯が少ない区です。

 公式サイト 文京浴場組合
のれんくぐればパラダイス。
文京区の銭湯はわずかでも、すべての銭湯にボディーソープとシャンプーが据え付けという嬉しいサービスが。
仕事帰りにタオル一本持って向かいたい!

■港区

港区も、文京区同様4軒の銭湯があります。

 公式サイト MINATO BRANCH BATH HOUSE
サイトのオープニングムービーがかっこよいです。
大門駅徒歩5分の「区立公衆浴場・ふれあいの湯」はビル内バリアフリー対応。
授乳スペースだけでなく、オストメイトトイレの設置もしてくれている公共の湯は珍しいのではと思いました。素晴らしい。

■目黒区

目黒区には8軒の銭湯があります。

 公式サイト 湯めぐろ
レトロ感満載のお風呂から、イマドキのスタイリッシュな銭湯までバリエーション豊かです。

 

都内の銭湯数は438軒。最も銭湯が多い区は「大田区」「新宿区」

 

都内の銭湯数を独自に数えたら、438軒の銭湯があることがわかりました。
(あくまでも独自なので、多少のずれはご容赦ください・・・)

今も休業中の銭湯も含まれていますが、毎日通っても1年以上かかるくらいの数の銭湯が都内にあるわけです。

(おおよその)ランキングは以下の通り。

順位 銭湯数
1 大田区 33
1 新宿区 33
3 江戸川区 32
4 板橋区 28
5 足立 26
6 葛飾区 24
6 世田谷区 24
8 北区 23?
8 台東区 23
10 品川区 22
11 荒川区 21
順位 銭湯数
12 江東区 20
12 練馬区 20
14 杉並区 19
15 中野区 18?
15 墨田区 18
17 豊島区 15?
18 渋谷区 11
19 中央区 8
19 目黒区 8
20 千代田区 4?
20 文京区 4
20 港区 4

 

東京23区で最も銭湯が多い区は「大田区」と「新宿区」で、どちらも33軒でした。
次に多かったのが江戸川区の32軒。

 

逆に、最も少ない区は「文京区」と「港区」の各4軒、
プラス、おそらく千代田区も4軒と思われます。
都心は住宅よりもオフィスビル街や商業施設が多く、土地も狭いので仕方ないのかもしれないですね。

 

文京区の銭湯は、すべての銭湯でボディソープの据え付けサービスがあり、
港区も、完全バリアフリーの銭湯を都内のど真ん中につくっています。
千代田区は、初めて銭湯の壁に絵を描いたパイオニア銭湯があった区でもあるので、
都心も、以前はきっともっと数多くの銭湯があったのだろうと思います。

東京都の統計データによると、
最も銭湯が多かった時代と言われる「昭和43年」の
東京23区の銭湯の数は2,408軒で、現在の5倍以上の数の銭湯があったことになります。

そう考えると、少ない区で4軒というのが、いかに少ないか際立ちます。
残った貴重な4軒、もちろんほかの銭湯も、
この先も残っていて欲しいです。

 

銭湯

値上げしたけれど、それでも都内の銭湯は安い!

夏に久々に銭湯に行ったとき、また値段が変わっていてびっくりしました。

都内の銭湯料金

大人 500円 12歳以上
中人 200円 6歳以上12歳未満(小学生)
こども 100円 6歳未満(未就学児)

昨年大人480円に値上げしたばかりなのに…
ニュースをチェックしたら、2022年8月1日から入湯料は500円になったとありました。

差額は実に「20円」なのですが、
500円の壁を越えてしまうと、なんとなく印象が違って見えてしまいます。
1980円マジックの逆みたいなやつですね。

ところで、入湯料は、何を基準に決まるのでしょうね。
それに、よーーく考えたら、公共の施設ではないのに
なぜ価格が一律なのでしょうか。

 

銭湯の入湯料はどうやって決まる?

 

まずは、入湯料の推移をチェックします。

東京都の公表するデータによると、昭和63年の入湯料は280円でした。
平成12年(2000円)に400円の大台に乗り、
そこから10円、15円、20円程度の刻みで上がっていきますが、
値上げは毎年というわけでもなく、
6年ほど据え置きの年もありました。

(参照:都内の公衆浴場数及び入浴料金統制額の推移:東京都

じつは、銭湯の入湯料は、戦後に制定された
「物価統制令」という法律のもとに決められていたんです。

 

もともとは、第二次世界大戦後の物不足のなかで
インフレ対策としてつくられた法律で、
賃貸料や保険料、輸送費などといった、生活に密接したものの価格が
買い占め・売り惜しみなどで、異常に高騰しないよう制御するのが目的でした。

 

その後、経済が上向き物資も豊かになったので
適用されていた大半については除外されましたが、
入湯料と工業用アルコール類についてのみ、今も物価統制令が適用されているのだそうです。

現在の入湯料は、物価の上昇率と、関係者の意向や意見などもふまえたうえで
最高価格を都知事が決定する決まりになっていました。

 

500円。

ひとりなら500円、4人で行くと2000円。

ちょっと考えちゃう?のも事実ですが、
入湯料は、銭湯を経営する人も、消費者も保護して、
誰もが困らず入浴できるように設定された値段でもありました。

 

たしかに「都内どこでも一律価格」ですし、
ぼったくられることも、ふっかけられることもない。
これは実は安心でありがたいことですよね。

家族が多い方などは、
区や施設により、高齢者に入浴券を配布したり、割引で入湯できたり、
親子デーは親子なら子供料金が安い!などのサービスもありますので、
そういった割引をうまく利用して銭湯ライフを楽しみたいものです。

やっぱり銭湯は、庶民の味方ですね。

 

※2022年10月23日時点の情報です。

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