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親の介護。支援団体や行政の補助金を有効活用しよう

2018年8月11日

親の介護を誰が、どのように行うかをめぐって、

問題やトラブルを抱えているご家庭もあるのではないでしょうか?

 

両親の介護は、現代の日本社会が抱える大きな課題です。

 

仕事を持っている現役世代にとって、もっとも身近な肉親の世話は、

経済的にも精神的にも大きな負担です。

 

個々の家庭における在宅でケアするか、

施設に入居させるかなど、
一つ一つの決断を下していかなければなりません。

 

しかし、1人で悩む必要もありません。

近年は行政においていろいろな支援が用意されています。

 

受けることができる支援サービスを活用し、

親と自分と家族にとって”3方よし”の選択をするために、

介護を支えてくれるサービスに関する情報を把握しておきましょう。

 

今回は、介護で起こり得る可能性のある5つの問題について、

原因と解決策をご紹介します。

 

 

介護支援の専門員って?困ったときに頼りになる専門員。

 

 

介護について困った時、
あなたにとって頼もしい助人になってくれるのが

介護支援専門員です。

 

ケアマネージャーのほうが聞きなれていますか?

 

護支援専門員は、介護を必要とする人が

適切な介護保険サービスを受けられるように、

ケアプラン(サービス計画書)の作成や
介護サービス事業者との調整を行う人です。

 

介護支援専門員は、

介護支援専門員実務研修受講試験に合格したスペシャリストなのです。

 

その役割は次の2つです。

 

【役割1】ケアプランの作成や給付管理

 

介護保険サービスを利用する際に必要なケアプランを作成します。

そのため、モニタリング(現状確認のために面会)を行い、

介護を受ける人が抱えている問題を明らかにし、

再び自立した日常生活を送れるようにするための支援プランを作成してくれます。

 

【役割2】利用者とサービス事業者の間の調整役

 

介護支援専門員は、介護サービス事業所(者)と

介護を受ける人を繋ぎ合わせる調整をしてくれます。

 

介護保険サービスには、

 

訪問介護(ホームヘルパー派遣。
自宅で介護を受ける利用者のところに訪問し、
身体介護や生活援助をする)や

 

通所介護(デイサービス。
日帰りで施設に通う利用者に、
食事や入浴などの介護を提供)などがあります。

 

この介護サービスを行う事業所の数は非常に多く、

利用者である高齢者自身で
自分の状態に合った事業所を探すことは大変な作業です。

 

そのようなときに、介護支援専門員は
保有しているさまざまな事業所の情報に基づいて、

利用者の必要とするサービスを提供する事業所を
紹介するなどの調整を行ってくれます。

 

介護を受ける人が介護サービスの事業所(者)に
要望やクレームを直接言いづらい場合、
介護支援専門員は代わりに事業所に意見を伝えたてくれます。

 

一方、サービスを提供する事業所の考えを利用者に伝えたりもします。

 

このようにして、両者の調整を進めてくれます。

 

この他にも介護支援専門員は、生活困窮者には生活保護申請の補助を、

食事に困っている方に配食の紹介を行ったりしています。

 

時には介護施設を利用している人とその家族の仲を取り持ったり、

高齢者などに地域活動の参加を促したりしてくれます。

 

介護の専門家として、私たちと介護の必要な両親と

介護サービスの事業者さんの間を結んでくれる頼もしい人なのです。

 

 

自宅介護で知っておきたい5つのこと。
必要なお金や支援とは

 

 

〇介護費用と医療費控除

 

自分自身や家族のために医療費を支払った場合、

確定申告をすることで所得控除を受けることができます。

 

これは『医療費控除』といい、
控除された金額に応じて所得税が軽減されます。

 

介護のために支払った費用も、

一定の要件を満たすものについては『医療費控除』の対象になります。

 

例えば、日々使用する紙おむつの代金や交通費も対象になります。

 

また、介護保険料は健康保険料や年金保険料と同様に、

全額『社会保険料控除』の対象となります。

 

〇高額療養費制度

 

高齢者の体では、加齢と病気が複雑に重なり合いますから、

医療抜きで考えることはできません。

 

ましてや、高齢になってからの高額な医療費は大きな負担になります。

 

高額療養費制度とは、病院など医療機関や薬局などの窓口で
支払った医療費の自己負担額が一定の金額を超えた場合に、

その超える金額が高額療養費として給付される制度です。

 

対象になる費用は、
”保険適用される診療に対し、患者が支払った自己負担額”です。

 

入院時などに必要となる食事代・居住費、

患者の希望によってサービスを受ける差額ベッド代、

先進医療にかかる費用などは、
高額療養費の支給の対象とはされませんので
注意が必要です。

 

詳細は加入している医療保険期間や、
病院の医療相談窓口に問い合わせましょう。

 

〇介護休業制度

 

「介護休業制度」とは、会社で働く人々が、

介護を必要とする家族を介護するために、

一定の期間休業することができる、国が定めた制度です。

 

看護や介護のために離職する人が年々増え続けていますが、

出口が見えない介護の負担と、途絶えた収入への不安から、

精神面で不安定になりやすい事実があります。

 

介護と仕事を両立するために「介護休業制度」を利用するのも、

介護を乗り切る一つの方法です。

 

詳しくは、勤務先の人事や総務に問い合わせましょう。

 

この制度は、育児・介護休業法で定められている制度で、

事業主は介護休業の申し出を拒否することはできません。

 

夜勤へのシフト替えや転勤など不利益な処遇も禁じられています。

 

〇日常生活自立支援事業

 

高齢になると、若いうちは当たり前にできていたことが難しくなっていきます。

 

日々の金銭の支払いや、書類の保管、
いろいろな手続きが重荷になることがあります。

 

また、不動産や預貯金の管理、施設への入所の手続きなどは、

認知症の高齢者などには多くの場合支援が必要です。

 

法律では、このような高齢者が、自立し、

また安心して暮らせるように保護や支援を行なっています。

 

具体的には、

 

福祉サービスの利用の援助

各種の公的な手続きなどの援助

日常的な金銭管理

重要書面などのあずかり

日常生活の見守り

 

地域の社会福祉協議会の「専門員」や

地域から派遣される「生活支援員」が、
利用者の生活の援助を行ないます。

 

〇成年後見制度

 

「成年後見制度」では、認知症や知的障害などの理由で
判断能力が不十分となった本人に代わって、

法的に権限を与えられた「成年後見人」などが、

財産の管理や身上監護を行ない、

安心してその人らしい生活が送れるように保護や支援を行なう制度です。

 

ひとりで暮らす高齢者が増えるなかで、

老後の安心を守り支えるために活用されています。

 

 

まとめ―実際にサービスを受けるには?

 

まずは、お住まいの市区町村の窓口で
要介護認定(要支援認定を含む。以下同じ。)の申請をしましょう。

 

申請後は市区町村の職員などから訪問を受け、

聞き取り調査(認定調査)が行われます。

 

まずはお住まいの市区町村又は地域包括支援センターにご相談しましょう。

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