ちまきと言えば、
5月5日の端午の節句に欠かせない食べ物ものと言えます。
スーパーなどで購入することもできますが、
出来合いのものばかりでは代わり映えしません。
ここはひとつ、ご自宅で作ってみてはいかがでしょうか。
ちまき(粽と書きます)は、
おもち(米・うるち米・米粉など材料はいろいろ)もしくは米を、
長い円錐形や三角形に形作り、
それを笹・真菰(マコモ)・茅(チガヤ)などの葉で巻いて
イグサで縛ってできあがりです。
笹団子で知られている岩舟屋さんのHPで写真付きで紹介されています(参考)。
また中華ちまきの作り方が、
クックパッド(参考)や、楽天レシピ(参考)で紹介されています。
和風のものはこちらが参考になると思います。
餡入りならこちらも参考になります。
「ちまき」の由来や産地について
ちまき(粽)の起源についてはいろいろなところで説明されていますが、
中国の故事によります。
(ここでは、47都道府県・和菓子/郷土菓子百科 丸善出版を参考にしています。)
今から2000年以上前、
中国の楚の国に政治家であり詩人でもあった屈原という人がいました。
国王に仕えるくらいの人だったのですが、
陰謀に嵌められた国を追われてしまいました。
そして彼は汨羅で河に身を投げて自殺してしまいます。
その日は5月5日。
彼を不憫に思った里の人は、彼の命日の5月5日に、
竹筒に米を入れて河に投げ入れたのですが、
龍に食べられてしまいました。
そこで、楝樹(おうら)の葉で米を包んで五色の糸で縛ることで、
屈原に届くようにしたそうです。
これがちまき(粽)のはじまりとなります。
日本には、奈良時代に伝わったようです。
当時、都があった近畿地方を中心に粽は広まったようで、
今でも近畿地方では粽が主です。
殺菌・抗菌・防腐作用がある笹の葉で包む粽は、
保存食としても優れていました。
神様のお供え物として、
また保存食や屋外で作業する人の携帯食として広がっていったようです。
一方、関東・東北では粽はあまり広がらず、柏餅が主流だそうです。
地域によって作り方が違う?地域別ちまきの作り方
長い間受け継がれていくうちに、
ちまきは各地域ごとに独自のアレンジがされていきました。
参考になるのがウェザーニュースによる調査結果です。
関東や北海道そして九州・四国の一部では、
三角形状にしたおこわを笹の葉で包んだものが主流です。
近畿や東海・北陸そして中国・四国・九州では、
細長いお団子を笹に包みます。
鹿児島では「灰汁まき」。
灰汁(あく)に漬け込んだもち米を竹の皮で包みこみ、
さらに灰汁で炊き上げたものです。
平安中期の「倭名類聚鈔(わみょうるいじゅうしょう)」では、
マコモの葉で米を包んで灰汁で煮て、
さらに蒸して粽をつくったことが記されています。
まとめ
一口に「ちまき」と言っても、いろいろな種類があります。
日本国内でも分かれますし、
中国や台湾のものを入れれば種類はさらに増えます。
そして、多くのレシピがインターネット上で公開されています。
ゴールデンウイークとなる端午の節句です。
家族で作ったちまきで端午の節句を祝うのも良いと思いませんか?