いままでの50代といえば子育ても終わり、
定年後の生活に向けての準備に入るイメージがありました。
ですが、定年が65歳となり
70歳も現実味を帯びてきた今日この頃においては、
50代は折り返し点を過ぎたばかりの、まだまだ現役世代です。
それなら仕事においてもよく考えなければなりません。
給与・勤務時間などの労働条件、仕事の内容、人間関係などを顧みて、
残った期間を満足できる環境を目指す人が増えています。
一方、「高齢者の転職は難しい」の声もよく聞かれます。
そこで50代の転職の実際について調べてみました。
50代の転職成功率はズバリ○○!
これから転職を考える人にとって一番の関心が
「転職に成功するのだろうか?」ということでしょう。
総務省の労働力調査によると、
2018年の50代の転職者数は50万人程で労働者数の4.0%。
30代が7%台です。
また、マイナビが運営するミドルシニアマガジンによると、
50代の正社員の求人数は30代の約半分です。
具体的な転職の成功率はわかりませんが、
転職の実績と求人数から、
「50代の転職は30代の倍くらい難しい」と言えると思います。
転職に成功した人の事例4つ紹介します
エン・ジャパンなどの転職サイトに掲載されている体験談を調査しました(参考)。
そして成功例を4つ紹介します。
- 57歳男性:メーカーから小売り・流通業へ
- 55歳男性:設計事務所(個人事業主)から中堅設計事務所社員
- 55歳男性:メーカー生産部門から研究職へ
- 55歳男性:商社の管理部門からIT企業の管理部門
どの事例も転職後の年収は600万~700万以上となっており、
50代の平均年収を上回っていました。
そして、4つに共通していることは、
転職の準備・活動に1年以上の十分な時間を掛けていることです。
予定では2~3ヶ月で次の仕事を、と考えている人も多いかと思いますが、
50代の転職では求人数が少なく、給与面でも下がることが多いことから、
よい求人に巡り合うまで辛抱強く探すことが必要になります。
4人の方も、諦めずに頑張られたことを述べていました。
転職に成功する女性はどんな人?
転職というと男性の事例紹介が多いのですが、女性の転職もあります。
女性の場合は子育てを終えて社会復帰を兼ねた復職の場合もあります。
先に紹介した労働力調査によると、50代の転職者55万人の内、
36万人が女性であり、男性よりも多いのです。
では、転職に成功する女性像を見ていきましょう。
〇専門スキル・経験がある人
具体的には国家資格、看護師・介護福祉士などを取得していると、
転職に有利です。
〇家庭の事情で転職する人
親の介護、リストラ、前職場が倒産など
やむにやまれぬ事情の場合のほうが、
”希望に合わない””きつい”などの自己都合で転職する場合より
新しい仕事を見つけやすいようです。
〇パートなども検討し幅広い選択肢を狙える人
50代の正社員の求人は少ないのですが、
非正規の求人数は30代とあまりかわりません。
ですから、正社員に拘らずパートなど
幅広く検討できる人の方が就職のチャンスが増えます。
資格や経験など高いスキルを持っているに越したことはありませんが、
正社員に拘らない柔軟な姿勢も大切です。
もちろん、仕事探しに十分な時間を掛けることも成功へのポイントです。
まとめ
70歳まで現役?が実現するのなら、
50代は会社員生活の折り返し点を過ぎたにしかすぎません。
まだまだ先がありますから、
よりよい条件を求めての転職は不可能ではありません。
成功のためには、十分な準備が必要ですが、
ここでもいままでの経験が生かせるはずです。
多くの情報から役に立ちものを選び、計画し行動する。
PDCAを回していけば、きっと希望の転職が実現するでしょう。