土作りは、家庭菜園初心者にとって、
つい立ち止まってしまうキーワードの一つです。
家庭菜園ができる庭や土地があって、
育て方も何となく分かっていても、
土作りと聞くと、何か大変な畑仕事のように思えて、
なかなか挑戦できないですよね。
みんな簡単そうにやっているし、家庭菜園ブームにも乗りたいし…。
だいたい、苗や肥料さえ良ければいいのでは、というのは今や都市伝説。
実は、土作りの方がとても重要なんですよ!
良い土作りによって、肥料を最小限に抑えると、
丈夫に育って美味しいものが収穫されるんです。
では早速、クワで畑を作りたいところをざっくりと耕してみましょう!
家庭菜園の土作りに必要な深さは?
初めて畑を作る場合だけ、
上の方の土と、下の方の土を入れ替える「天地返し」を行います。
そして、雑草を取り除いて、
土の中にある石や不要なものを取り除きましょう。
気になる土作りに必要な深さは約30㎝なので、
その深さまで固まっている土をクワでしっかりとほぐして下さいね。
雨の日は土が重くなっていてやり難いので、
天気の良い日を選んで行うと良いでしょう。
次に、土壌が酸性に傾いていたら、石灰を混ぜ込みます。
石灰といっても、様々なタイプのものが販売されているのですが、
卵の殻や貝殻からできている有機石灰等、
使いやすく、家庭菜園用に使い過ぎて失敗しないように、
効果が穏やかなものを選んでください。
石灰の混ぜ込み方は、石灰を畑にしたいところにまんべんなくまいて、
土になじませるようにクワで耕します。
そして、1週間後に、堆肥を散布しましょう。
堆肥は、樹皮や落ち葉等を発酵させたものなのですが、
水はけを良くしたり、土の中の微生物のエサになったりと、
植物の生長に役立つ働きをしてくれるのです。
また、堆肥と炭を混ぜることもあります。
炭は、酸素と水分を適度に保ってくれる効果があって、
必要な微生物の住み家ともなってくれるのです。
堆肥を、まんべんなく畑にする予定エリア全体にまいてから、
肥料をまいて下さい。
そして、先にまいた堆肥と肥料と土を、しっかりと耕します。
クワやスコップなどでしっかりとすき込んだら、
おにぎりくらいの土を握ってみてください。
ぽろぽろと崩れるくらいになるまで耕せば大丈夫ですよ。
なお、肥料にも様々なタイプがありますので、
野菜用と書かれているものを選べば、問題はありません。
また、固形タイプと液体タイプの選び方ですが、
土作りには固形タイプが向いています。
家庭菜園の土作りでの石灰の使い方は?
比較的に雨天が多い日本においては、
土が酸性に傾く場合が多いために、
多くアルカリ性を含む石灰をまいて調整することが一般的です。
そのため家庭菜園で土作りというと、
石灰を使うというイメージがありますが、
実は石灰を使わなくても良い場合があるのです。
畑に使う土壌の酸度(pH)によっては使わなくても大丈夫なんです。
酸度を調べる一般的な方法としては、
酸時計を使う方法もありますが、酸度測定液というものもあります。
酸度を測って、家庭菜園に挑戦したい野菜の好むpHであれば、
酸度の調整の必要がなく、石灰を混ぜる必要がないのです。
酸性に強く傾いていたら、石灰を使って調整し、
アルカリ性を好むタイプの野菜を育てる場合は、より多めに散布します。
どれほどの酸度なのか図ると、
石灰を混ぜる必要があるのかということだけでなく、
その土壌がどのような植物に向いているかもわかるので、
一度、試されてみてはいかがでしょうか。
最後に
植物が深く根を張って生長する土台が土である以上、
土作りはとても大切な作業です。
土の中にいる微生物によって、
植物の成長に必要な栄養を吸収しなければいけないからです。
天地返しはとても地味で面倒な作業のため避けて通りたいところですが、
土の上にいる好気性菌と、
土の中にいる嫌気性菌をしっかりと混ぜることで、
活性化するため、植物がより生長しやすくなるのです。
少し面倒な作業ではありますが、
土の中の微生物の力を存分に発揮してもらい、
美味しい健康な野菜を沢山、収穫しましょうね。
また、女性にはかなりの重労働なので、
一人で行うよりも、誰かに手伝ってもらう方が良いでしょう。
家庭菜園は日々、コツコツと長きにわたって作業するため、
最初から無理をしては、体を壊したり、ストレスをため込んでは、
せっかくの健康効果が半減してしまうかもしれません。
畑仕事は体に良いことが証明されているので、
家族やお友達やご近所の方を巻き込んで、
楽しい家庭菜園を楽しんで下さいね。