「読書が好きな子は成績がよい。」
多くのところで言われていることばですが、
具体的な裏付けがあります。
文部科学省が行った
「平成28年度 全国学力・学習状況調査 報告書」によると、
読書が好きな子どもは嫌いな子どもより国語で19点、
算数で9点平均点において勝っていました。
勉強ができる子どもに育てたいのなら、
読書が好きになるようにするべきですね。
読書好きな子どもに育てるためのヒントがあります。
摂南大学の吉田教授と東京聖徳学園薮中教授による
「幼児期の絵本の読み聞かせが就学後の読書に及ぼす影響」によれば
幼児期に絵本の読み聞かせをしてもらった子どもは、
小学生になっても本を読むことが好きであり、
読書量も多いのでした。
小さい頃に絵本の読み聞かせをすることは、
読書好きな小学生(子ども)に育てるのに役立つのです。
この他の絵本の読み聞かせの効果について挙げられていることは、
〇親子の関わり合いの機会である
〇絵と声により、感性や想像力を豊かにする
〇絵と声により、いろいろな表現を覚える
となります。
絵本の読み聞かせは、
将来の子どもの成長から親子の関わり合いまで
広く効果を及ぼすものなのです。
子供のためになる絵本読み聞かせのコツ
子どもの成長に役立つ「読み聞かせ」ですが、
やり方によって効果に違いがあることが
元お茶の水女子大学の内田教授の研究でわかっています。
その研究結果によると効果的な読み聞かせのコツはシンプルです。
それは、「楽しい」こと。そして「押し付けない」ことです。
読み聞かせの時間が「楽しい」時間であることは、
親にも子どもにも大切なことです。
楽しければ続けられます。
「押し付けない」ということは、絵本を見て会話をするということ。
子どもが見て聞いて思ったことを尊重してあげましょう。
特に、子どもの感想が親の考えが一致しない時は、
ついつい答えを誘導したくなりますが、
そこはぐっとこらえましょう。
また、子どもの回答を急かすのもダメです。
親のペースではなく、
子どものペースで見て聞いて理解できるように進めましょう。
絵本読み聞かせはメリットばかり?
実は子どもにとっての絵本の読み聞かせは
メリットしか見当たりません。
先に紹介したとおり
親とのコミュニケーションをとり、
学力の素となる語彙力や想像力を伸ばすのに役立ちます。
では、親の側になるとどうでしょう?
読み聞かせの最中に家事はできませんが、
長い時間のことではないので問題にはならないでしょう。
読み聞かせる絵本の準備は自分で購入してもよいですし、
近くの図書館などで借りれば問題ありません。
気を付けたいのは、子どもが本を乱暴に扱って、
ぐちゃぐちゃにしてしまうこと。
でも「ものを大切にする」ことと合わせて
教えていけば大丈夫です。
まとめ
このように絵本読み聞かせは子どもの成長に役立ちます。
効果を引き出すために大人の考えを押し付けず、
子どもの感性を尊重するよう心がけましょう。
そして何より子どもの成長は早いです。
「本を読んで」とせがむのは幼い頃の短い間だけです。
この時間を大切にして、親子の絆を深めたいものです。